中国・日中友好青島柔道館に学生ボランティアを派遣しました。

2016年09月23日

2016年8月21日~9月1日の期間、光本健次国際担当師範(青島・南京・北京)、練馬区立貫井中学校の高橋健司教諭(青島)、小川郷太郎理事(南京・北京)、鳥居道場師範鳥居智男氏(南京・北京)、学生ボランティアとして花田賢志さん(青島・南京・北京)を中国に、派遣しています。

学生ボランティアの花田賢志さんより、報告が入りました!

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海外出張報告書

東海大学体育学部武道学科3年
花田賢志
期間 2016年8月21日~8月31日
派遣先 中国 (青島 南京 北京)

NPO法人柔道教育ソリダリティーの学生ボランティアとして、日中友好道場で開催されたコーチングセミナー、北京市にある栄盛道場への柔道指導に参加させていただきました。
以下報告させていただきます。

8月21日~8月25日 日中友好青島柔道

 

 

 青島柔道協会主催の全国コーチングセミナーが日中友好青島柔道館で開催されました。指導者として光本健次先生、高橋健司先生、学生として私、花田賢志で参加させていただきました。道場がいっぱいになるほど(約100名)の指導者の方々が参加されました。参加者の中には、年齢が若い人や初心者で白帯をつけている方もいました。
私自身、このような人たちの前で指導するのは初めてで、とても緊張した中でのスタートとなりました。
初日は、光本先生が講義を行いました。柔道の歴史、柔道を通した国際交流、柔道教育ソリダリティーの活動などのお話をされました。その後、高橋健司先生が国際審判規定と審判法などを説明しました。参加者の方々全員が真剣な表情で講義を聞いている姿を見て、本当に柔道が好きなことが感じられました。講義の途中でも疑問があれば、手を挙げて質問する方もいて、日本では見ない光景だと思いました。何故かと言うと、日本人は質問することを恥ずかしいことだと思い手を挙げるのを躊躇することがあるからです。私自身も、手を挙げることを恥ずかしいと思ってしまう事が多々あります。そのため、皆さんの姿勢に感心させられることが多くありました。
2日目からは、礼法や受け身、基本動作、立技 寝技など実際に体を動かして行いました。
教えてすぐ出来る人もいれば、そうでない人など個人の能力はバラバラでした。中には自分より身体能力が高い先生などもいました。皆の前でデモンストレーションを見せる場面では、上手く出来ず恥ずかしい思いをした場面もありましたが、光本先生の「恥をかくことも勉強だぞ!」の声に、何をするにしても一つ一つが勉強だと改めて感じました。

8月26日〜8月28日 日中友好南京柔道館 

 

 
初めて日中友好南京柔道館を見た時、あまりの広さに驚きました。建物の中に2つも同じ大きさの柔道場があり、想像以上の人数の生徒たちが稽古に取り組んでいました。
午前中に小中高生80名。午後、南京運動学校の生徒約120人に強化練習指導を行いました。子供を交えた楽しい柔道教室では、約200名もの生徒を指導しました。
南京では、学校教育の中に柔道が取り入れられており、小さい頃から柔道衣を着てしっかり学ぶそうです。もちろん競技としての柔道にも力を入れており、リオデジャネイロオリンピック、男子90キロ級で銅メダルを獲得した選手などを輩出している道場です。南京柔道館で指導をされている常東(チャンドン)さんは、柔道教育ソリダリティーの研修生として日本で半年間、しっかり勉強した後に指導者となりました。たくさんの子供たちに柔道の素晴らしさ、礼儀作法などを熱心に教えています。常東さんの教えている姿を見て、私自身勉強になることが多く、指導方法や教え方、さらには指導者を育成するためのオリジナルの指導方法など工夫されえいました。
 私が1番驚いた事は、子供たちが道場に入る際、必ず指導者一人一人に挨拶に来ることでした。日本では当たり前のことなのですが、海外では指導者一人一人に挨拶をすると言う事は珍しく、新鮮な気持ちになりました。このようなところから、しっかりと基礎の部分を教えている姿に、日本で学んだことが生かされていると感じました。練習では、自分と同じ年の女性がマイクを片手に、200人を仕切っていて、同級生でもここまで出来るのだと印象に残りました。

 

8月29日〜8月31日 北京 栄盛道場月29日〜9月10日 北京 栄盛道場

北京市には町道場が3つしかなく、それらは全て個人で経営されていました。
南京や青島と違い国家が管理している道場ではないため、体育センターの1室を借りた小さな道場で、小さい子から大人まで約30名程度の人が柔道を行っていました。生徒の中には、柔道で大学の推薦をもらうために頑張っている子がたくさんいました。北京市にはナショナルチームが練習する大きな道場が1つあるそうです。けれど、各省のチームが練習を行うので、その道場で練習は出来ないそうです。先生は若い指導者の方が多く、小学生を教える先生、大人を教える先生、全体を見て教える先生、など分けており効率よく指導されていました。
光本先生が柔道教室で、様々な練習方法を紹介すると、新鮮だったのか目を輝かせて練習をしていました。生徒と一緒に、指導者の方も練習を行っていました。

 

光本先生のセミナー終了後、私は10日間程、北京の道場で指導のチャンスをいただきました。国家の道場と違い、指導者の方も練習方法や正しい受け身の仕方、礼法などにあやふやなところがあり、1から教える事が出来ました。特に礼法や受け身などをしっかりと教えたので、最初の頃とは見違えるほど綺麗になりました。
苦労した事は、同じ事をやるとどうしても生徒たちが飽きてしまうので、毎日違う練習メニューを考え教える事でした。教える難しさは感じましたが、帰る直前になってもまだまだ教えたい事がたくさんあるなと思ったりもして、もどかしい気持ちでいっぱいでした。
 栄盛道場だけではなく、北京市にあるもう一つの町道場でも指導させていただきました。そこでも受け身、組み手、打ち込み等を教えることができ、かなり喜んでいただきました。

1人で滞在していた期間に、練習だけでなく観光などもさせていただきました。

 

万里の長城や北京動物園、様々な料理屋さんで先生たちと一緒にコミュニケーションを取りながら、たくさんの柔道の話をしました。練習メニューの相談もして、毎日充実した日々を送らせていただきました。また、日本と中国の歴史を知るために日中戦争博物館にも行きました。

 

最後に、今回のコーチングセミナーの経験は、自分の柔道人生において大きな財産となりました。中国へ行く前と中国に行った後では、国の印象も大きく変わりました。実際に中国に行き、現地の人と触れ合い、話し、柔道を通して交流をすることによって、多くのことを学ぶことができました。
柔道を通した国際交流は、世界平和に1番近いものだと感じました。日中関係が政治的に良い状態とは言えなくても、柔道を通して手を取り合い、交流できる事はとても素晴らしいことだと思いました。
このような 経験をさせていただいたNPO柔道教育ソリダリティー国際師範の光本健次先生、事務局の皆さまに感謝しております。この経験を活かして、今後の学生生活を過ごしていきたいと思います。ありがとうございました。