UAEにボランティア学生を派遣しました!

2016年05月05日

2016年3月27日~4月4日の期間、UAEへボランティア学生として東海大学体育学部武道学科4年の佐々木浩太郎君を派遣しました。佐々木君の感想が届きましたので紹介いたします。

【指導を行う佐々木浩太郎君】 

【コーチングセミナーは、光本国際担当師範・原口直也氏が中心となって開催しました】

光本師範・原口氏は、東海大学との共催で派遣しています。

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アラブ首長国連邦へ光本先生と帯同して

 東海大学体育学部武道学科4年 佐々木浩太郎

 3月27日深夜の飛行機に乗って、11時間ほどかけてUAE(アラブ首長国連邦)へと光本先生、原口直也さん、私の3人で向かいました。昨今の経済状況悪化のため、柔道連盟の経済状況が悪化している中でしたが、山下先生の「こういう時こそ柔道を通した国際交流を絶やさずやっていきましょう」という声を受けて、今回はUAEの指導者対象のコーチングセミナーを中心とした約1週間の渡航をすることとなりました。私は今回、山下先生の柔道教育ソリダリティーの支援を受けて光本先生の帯同をさせていただくことになりました。まずは、この貴重な経験を私にさせていただいたことを、山下先生をはじめとしたSIJEの皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございます。

 【佐々木浩太郎君(左)・2年前に強化で来日したヤシン君と】

 今回、私をアシスタントとして派遣していただいた目的は、光本先生の柔道指導のデモンストレーションがメインだったと思います。しかし、光本先生はアシスタントとして行った私にも、柔道指導の経験をさせてくださいました。それは、現地で柔道指導者をしていらっしゃる米田先生という方の柔道クラブの2時間弱の柔道教室の時間でした。与えられた時間の中で、どんな指導ができるか、指導する前夜から考えていましたが、私が任せられたクラスは中学生くらいのカデ・ジュニアに加え、都内で仕事を終えてくる大人の中にもお年を召した年配の男性もいる様子で、年齢層に幅があったので年齢層に対応したジュニア用のトレーニングをするのは何か物足りない様子でした。そこで、ある程度寝技の補強運動をさせた後で、なぜこういう動きをするのか?という問いを幾つか投げかけました。その後、きちんと説明をし、乱取り稽古へと移っていきました。

 
 様々なトレーニングを含めた指導をする上でとても重要だと感じたのが、段階的なレベル別に対応した指導の順序でした。例えば、立ち技で背負い投げの打ち込み一つを指導するにしても、「こうやるんだ」と実技で見せるだけでは子供達の身近な感覚に近づけていくことができず、全員が柔道の理合いの面白さや、柔道そのものをより楽しく感じることができません。また、柔道の動きをより段階的な幾つかの動きに分割し、それぞれをトレーニング化することで子供達も相手を投げるまでの動きの順序に大切さを感じてもらえることができると思いました。その様々な分割された動きをどう加工し、子供達が楽しくトレーニングできるようにするか、という工夫と加工の作業が指導者の腕とも言えるのではないかと思いました。今回UAEで過ごした1週間でも光本先生の様々なアイデアを駆使したトレーニング法を勉強することができて、今回の派遣は将来指導者を目指す私にとって必要不可欠な経験となりました。
 現地の柔道事情について追記したいことが一件あります。現在、海外ではブラジリアン柔術や、柔術、総合格闘技などが大いに盛り上がっていることを実感しました。まず、今回光本先生が開講されたコーチングセミナーにて、黒い道着を着ている指導者を見ることからそれに気づき始めました。彼は柔道着ではなく柔術着を着てきていたのです。それ自体は大した問題ではなかったのですが、コーチングセミナーが終わり、ホテルへ帰ってテレビをつけてみると柔術専用のテレビチャンネルがあったのです。そのチャンネルでは24時間柔術の試合や、世界大会への選手選考の記者会見の様子なるものが延々と放送され、CMでも大会のスポンサー企業などが柔術選手を使った非常にカッコよく加工された映像を使用していて、UAE国内での柔術の人気の高さが伺えました。このような人気の広がりはUAEのみではないことが、柔術競技のアジア大会への正式採用からも認識できます。2018年のインドネシア大会から柔術が正式に採用され、競技が行われるというわけです。実際に世界プロフェッショナル柔術杯の会長であるカルロス・サントスは、世界4大陸に柔術を普及発展させることが目標であると発表しました。柔術の海外での普及発展は現在著しく、競技性が多く重なる部分がある柔道は危機感を持って普及発展を進めていくべきであるという風に思います。ただ、世界各国がそういった格闘技を好む傾向にあるということが分かったという意味では、柔道のこれからの発展に希望を持って取り組みたくなるところでもあると思いました。
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