サニックス旗柔道大会のサポート学生の感想文です!

2016年02月12日

2015サニックス旗福岡国際中学生柔道大会にイスラエル・パレスチナ・チェチェンの中学生チームを招へいするのにあたり、原口直也氏、びわこ成蹊スポーツ大学3年生の中原花歩さん、東海大学体育学部武道学科2年花田賢志君に子どもたちのサポートをしていただきました。
中原さんは、2015年2月から本法人でインターンシップ生として本法人の活動補助をした経験があります。今回の活動の感想が届きましたので、紹介させていただきます。

 【左から原口直也氏、花田賢志君、パレスチナコーチ、右中原花歩さん】

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「サニックス旗柔道大会報告書」

原口直也


 今回、12月22日から28日まで約1週間、NPO法人柔道教育ソリダリティーが引率し連れてこられたイスラエル・パレスチナ・チェチェン共和国のお世話兼通訳役としてサニックス大会へ参加させていただきました。私自身、九州出身ながら福岡で行われているサニックス旗大会は耳にはしていたものの参加することは初めてで、想像が出来ず緊張しました。更にこの3ヶ国は、決して国同士では交わることはないと言っても過言ではない世界情勢の中にあります。この事に対しても不安がありましたが、どうにか日本の良さを知ってもらい、そして柔道を通して出会った人との国際交流を楽しんでもらえるように心掛けることにしました。
12月22日、私が福岡に到着し福岡国際空港へ移動。同日到着されたカワスミさん(パレスチナ)を受け入れました。その後、USAチームと一緒にバスでグローバルアリーナへ移動、グローバルアリーナにてNPO法人柔道教育ソリダリティーの光本さんと学生ボランティアの花田君と合流し活動を開始しました。到着時、丁度ロビーにて、光本さん、花田君、そしてコーチ陣がミーティングをしていたので顔合わせと自己紹介が出来ました。この日は夜も遅かったため、花田君に部屋へ案内され本格的な活動は次の日の朝からということになりました。
12月23日、朝食時にチームとの顔合わせが出来ました。まだ、皆部屋で寝ているのか全員には会えませんでした。朝食を終え朝の練習まで少し時間があったのでざっとグローバルアリーナを一周し施設を見て回りました。グローバルアリーナは福岡から車で約1時間走った宗像市という場所に位置し、周りは森に囲まれ電波があまり届かない場所でした。施設は、宿泊施設やランニングコースはもちろんの事、テニスコート、ラグビー場、柔道場、体育館などとても充実していました。朝の練習が始まりようやく全員と会うことが出来ました。練習を見ていると一生懸命日本の生徒についていこうとする海外チームがいました。必死に練習に取り組み投げたり投げられたりと、目がとてもキラキラしていたと思います。当日、学生ボランティアの中原さんが合流しました。
12月24日、私たちはチェチェン共和国、イスラエル、パレスチナの3カ国を連れ福岡観光に行きました。まず、最初に向かったのは福岡市内にある原爆資料館、私自身2回目になりますが小学5年生の修学旅行なので全く覚えていません。再び行かせていただくということで楽しみにしていましたが、いざ入館し見学すると衝撃的なことばかりで、何も言えず立ち尽くすばかり。当時の写真や文書、服など一瞬にしてすべてを失う怖さを痛感しました。この時、写真一枚一枚を見ていた3ヶ国の選手・コーチ陣は何を思い、何を感じているのかとても気になりました。何かしら感じ取り将来に繋げてくれているといいですね。

折り紙に興味を示し、鶴を折る子もいました。この後、グラバー邸に移動しランチをした後、ショッピングモールへ移動、1時間ほどショッピングの時間を設けました。
12月25日、当日は午前・午後に練習を行いました。午前中の練習は東海大学第五高等学校の生徒が中心となり、ウォーミングアップや立ち技のランドリを中心に行いました。午後の練習では、特別講師として大束匡彦選手と杉本美香選手が来られ柔道教室を行いました。急遽、杉本選手のデモストレーションの受けを引き受けることになりましたが、杉本選手のパフォーマンスが十分に発揮できるように努めました。デモストレーションが終わり、受けの難しさを痛感している私に「投げやすかったよ」と一言をいただいたとき大変嬉しく思いました。

12月26日、この日は私用があったので一日お休みをいただきました。同日、グローバルアリーナではSANIX旗福岡国際中学生柔道大会が行われイスラエル・チェチェン・パレスチナの3ヶ国は優勝とはいかなかったものの大活躍を見せたと聞きました。私がグローバルアリーナにて再合流したのは12月27日の昼過ぎ、当日は練習試合が行われていました。昨日、学生ボランティアの花田君と中原さんより活躍を聞いていたのでとても楽しみに試合場に向かいました。試合会場では闘志・活気あふれる試合が行われながらも柔道を通してフレンドシップが作られている試合になっていました。その中でイスラエル・チェチェン・パレスチナは、日本の子供たちに引手を取らないくらい活躍していました。練習試合が終わり、夜7時から、SANIXが主催した交流会に参加させていただきました。

この交流会では、参加国を中心に様々な活動が行われました。皆が一番気合入っていたのが綱引きです。日本の運動会でもお馴染みの綱引き、ただ単に引っ張り合うだけの動きですが大勢でやり協力し合うことによって全員が楽しく活動できました。とても良い国際交流になったのではないでしょうか。
今回この一週間で、NPO法人柔道教育ソリダリティーとしてこの3ヶ国のお世話をさせていただき、楽しいこともあれば大変なことも沢山ありました。しかし、この活動も世界の将来につながる大きな一歩となったと感じました。最後この3ヶ国とお別れするとき、皆が笑顔で帰ってくれたので安心しました。将来、この子供たちが大人になった時に、同じように柔道を通して世界平和が広げていることを楽しみにしたいと思います。私自身もSANIXで得られた経験をこれからの人生で十分に活かし、柔道を通して世界と友好関係を深めていきたいと思います。今回お世話になりましたNPO法人柔道教育ソリダリティー、SANIXやグローバルアリーナなど関係者の方々にはこの場をお借りしまして感謝申し上げます。

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「2015年サニックス大会」のサポート経験を終えて

 

びわこ成蹊スポーツ大学3年生の中原花歩


 私は、去年のインターンシップ実習で光本恵子さん、小澤浩子さんをはじめ東海大学の先生方やたくさんの方々に大変お世話になりました。そこで、恵子さんと浩子さんと出会い、今回も私にとって大変嬉しいまたとないチャンスを頂き、サニックス大会のサポートスタッフとして参加させて頂きました。私は、12月23日~28日まで参加させて頂き、イスラエル、チェチェン、パレスチナの三ヵ国のサポートをさせて頂くこととなりました。事前に三ヵ国について検索しながらいろいろ調べてみると、お互いの国との関係や事情などによる様々な問題を知りました。そのことを知ったとき、この三ヵ国が一つになって行動し、交流するということは非常な貴重なことであり、すごいことなんだろうなと思いました。そんなことも考えながら、私はドキドキ、ワクワクしながら新たな経験ができ、たくさんのことが学べると思うと楽しみな気持ちでいっぱいでした。この5泊6日、時間で考えると短く感じますが、私にとってそれ以上の濃い時間を過ごすことが出来ました。私は六日間の経験を終えて、その中でも3つ感じるものがありました。
 一つ目は柔道というものが素晴らしいものだということを違う視点から感じました。それは、普通は国の事情を考えると交流が難しいことも柔道を通して交流することができたからです。これは、柔道を発祥した日本でしかできないことかもしれないし、柔道を通してでしか交流できないことだと思います。一つの空間の中で10ヵ国が交流しながらお互いの国を尊重しながら、意見を交換し合ったり、楽しさや、面白さを共に分かち合うことができるというのは本当に貴重なことだと思いました。
 二つ目は、日本という母国は素敵で誇らしい国であることを感じました。ご飯が美味しいということ、自分のゴミはきちんと捨てること、時間はきちんと守る、礼儀やマナー、身だしなみをきちんと正すことなど日本では、当たり前にやっていることが実は当たり前ではないということを他国の選手たちと生活し気付くことができました。日本の文化というものが素晴らしいものであると。また、日本では柔道する上で他国と違って設備も整っていて、畳もあるし、道場もある。一緒に練習できる多くの選手もいて、教えてくれる、見てくれる指導者もいるし、柔道するための道着もある。これだけの環境があることを逆に当たり前に思わず、今ある環境や生活において感謝しなくてはならないという大事なことにも気付かせてもらいました。お互いの国にないものや普段気付かない所を互いに共有し合うことで大切なことが見えてくるものなんだなと感じました。
 そして、三つ目はどんなに文化が違っていても、どんなに離れている国でも、みんな同じ人間であるということを感じました。嬉しいこと、楽しいこと、悔しかったり感じる場面や思う気持ちはみんな同じなんだなと思いました。みんなと長崎観光で原爆資料館へ行ったとき三ヵ国とも興味を持って見ていました。きっとその感じるものも私たちと一緒なのかもしれません。今回の経験で感じたこと、学んだことは今後の人生で役立つことであり、将来、教員や柔道を教える立場になったとき、生徒たちに伝えていこうと思っています。貴重な経験をさせて頂き本当に有難うございました。

【大会で柔道指導を行った杉本美香さんと】

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「SANIX報告書」

東海大学武道学科2年 花田賢志


 12月20~12月28日までイスラエル・パレスチナ・チェチェン共和国の3か国のサポートをさせていただきました。このきっかけとなったのが、私自身国際交流にとても興味があり、柔道を通して国際平和に繋がればいいなと思っていました。
また青年海外協力隊で命を落とされた井坪先輩の影響からNPO柔道教育ソリダリティーの光本健次先生、恵子さんをはじめ浩子さんにも相談をさせていただき東海大学に来ていただいている外国人の方々を外国人係としてサポートしたり柔道指導していく中でこの様な事が実現しました。

12月20日 
パレスチナが講道館に到着 この日はパレスチナの子どもたちを連れて夕食
12月21日
AM明治神宮に参拝した後パレスチナ大使館に訪問しました。
私にとっての初の大使館であり、想像以上に緊張しましたが優しく接していただきとてもいい経験ができました。大使館の人の勧めで自国の料理屋さんに招待をしてもらいました。
初めて食べる味が多く私の口には少し辛かったです。
PMイスラエルとチェチェン共和国のチームが講道館に到着。資料館を見学した後、会議室でオリエンテーションをおこないました。そこでこれからの流れを説明し、NPO柔道着をプレゼント。そのまま大道場で中学生と合同練習を行いました。途中で講道館の向井先生による形の演武会をしていただき、子供たちにとってはいい経験ができたのかなと思いました。国が違えば乱取りやアップの仕方も違うので、なかなか真似をするということが出来ず、テンパっているところが多々見受けられました。
12月22日
午前中観光などを行い外務省訪問など訪問した後、午後福岡空港に移動。到着後、福岡グローバルアリーナへ向かいました。移動中はチェチェンのチームはほとんど爆睡しており、時差ボケの疲れがかなり見受けられました。
12月23日
午前・午後とも様々なチームや東海大五高の高校生たちとの合同練習でした。
練習に取り組む姿勢はかなりのものだなと感じました。
12月24日
朝からグローバルアリーナを出発し、長崎へ向かいました。到着後、原爆資料館を見学。子供たちも第二次世界大戦での日本の悲惨な歴史に触れとても衝撃を受けていました。私自身も長崎の原爆資料館に来たのは初めてで、言葉も出ない状態でした。戦争の残酷さを身に染みました。
イスラエルチームが肉などの料理が食べられないので、野菜中心の料理屋さんに向かいました。ここで私は宗教という文化の違いを改めて実感しました。そのあとは平和記念公園に行き、写真撮影した後、近くにある大きなショッピングセンターに行き買い物。子供たちは服からおもちゃから、いろんなものを買っておりました。中身は自分のではなく、すべて自国のお母さんや妹へのクリスマスプレゼントだと言っており、中学生でここまで家族に気づかいできるのは素晴らしい事だなと感じました。
12月25日
午前中は3カ国のチームが買い物に行き、午後から朝飛先生、杉本美香さん、大束先輩のテクニカルクリニックがあり、技術練習中心に行われました。
その日の夜に懇親会があり、今までお世話になった先生方に挨拶する機会がありとても有意義な時間となりました。海外の先生とお話しする機会があり、自分の知らない世界の風習や文化を知ることができいい勉強になりました。
12月26日
サニックス旗国際柔道大会が開催されました。私はイスラエルチームのサポートをさせていただきました。「9:00試合開始で8:00からアップをするよ」と伝えていたのですが、全然会場に現れず、宿舎を見てみると8:30になっても寝ている光景を見て、とても驚きました。開会式終了後オーダーの提出、次の対戦相手の研究、相性などやることが多く大変でしたが、試合で選手たちが頑張っている姿や勝ち上がっていく姿を見て、鳥肌が立ちました。結果はベスト16で優勝した国士舘に敗れましたが、とてもいい試合をしてくれて感動しました。
試合後、選手や先生たちから「ありがとうございました」と言われ泣きました。
感謝の気持ちを言葉に表すのは、世界共通だなと、心からそう思いました。国士舘の先生(母校の先生の弟)からも「選手も生徒もとても礼儀がただしいな」とお褒めの言葉もいただきました。選手にとっても、先生にとってもとても、いい経験ができたのではないかなと思いました。その日の夜、試合が終わったチームが夜中うろうろしたり、はしゃぎまわっていたので注意するという場面もありましたが、しっかりと反省してくれました。
12月27日
この日は終日練習試合だったので、前日に引き続きイスラエルチームのサポートにつきました。合計で6試合をして、切り上げて昼過ぎからは買い物に出かけていきました。
夜にはチーム交流会があり、綱引きや大縄跳びなどの日本の文化に触れるオリエンテーションがあり、それぞれ楽しんでいました。
12月28日
帰国の日。朝早くからチェチェン共和国のチームが出発をし、その次にはイスラエルチームが出発をしました。パレスチナチームは夕方の便だったので、午前中、太宰府天満宮など行き、ヒルトンホテルのレストランでお昼を食べた後、福岡市内のショッピングセンターで買い物をしました。途中生徒がいないというハプニングもありましたが、無事に見つかってよかったです。福岡空港に移動してパレスチナを見送り終わりました。

今回の貴重な経験で、様々なことや、自分の弱さや気配りの出来なさなど、恵子さんや浩子さんに大変迷惑をおかけしました。今回来ていた生徒の中には普段交わることのない生徒たちが、柔道を通して手を取り合うことができるのは素晴らしいことだなと、感じました。中学生なので生意気だし、腹立つことも多かったのですが、それも文化の違いであり、それが普通なんだなと実感しました。勝ち負けの柔道よりも、もっとたくさん学ぶことが多かった8日間でもあり、またそのような経験をさせていただく機会を与えてくださった光本先生、恵子さん、浩子さん、サポート隊の直也先輩、花歩先輩にはとても感謝しています。
本当にありがとうございました。まだまだ鍛えてください!

【担当したイスラエルチームと】