中国南京・青島柔道館へ学生ボランティア、佐々木浩太郎君を派遣しました!

2015年06月05日

2015年3月2日~11日の期間、日本文化大学専任講師の濵名智男先生、東海大学教授の光本健次先生、学生ボランティアとして東海大学体育学部武道学科2年の佐々木浩太郎君を中国南京・青島日中友好柔道館へ派遣しました。

佐々木浩太郎の報告です。

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南京・青島指導者研修会報告 
東海大学体育学部武道学科2年 佐々木 浩太郎


 総勢約1000人もの柔道家たちが集う南京柔道館。5年前はたった20人くらいから始まった道場だと聞いて驚きました。私は、そんな急激なスピードで発展している最中の南京柔道館で行われる指導者研修会に行きました。ここでは、東海大学の道場で光本健次先生のもと、半年の間指導者の勉強をした常東(チャンドン)先生が中心となって、幼稚園生くらいの小さい子ども達から一般の大人までの幅広い柔道指導をしています。そのなかにも柔道初心者はたくさんいます。そして、柔道の初心者を指導する上で一番大切だとされているのが「受け身」です。


  

 サッカーや野球、バスケット等のような一般的なスポーツでは、シュート練習やバッティング練習のような「勝つ」ための練習から始めると思いますが、柔道はまず、「受け身」という「負ける」練習を教える事からはじめます。現在は中学校指導に武道必修科目が定められていますが、ここで問題となっているのが柔道をするうえで全国的に怪我が多発するということです。この原因の一つとして、生徒が「受け身」をしっかりと修得したかどうかを確認せずに、見応え、やりごたえのある投げ技ばかりを教えてしまっている指導者がいることが挙げられると思います。生徒はそれでも投げ技をかけたい気持ちが強いでしょうが、そこは指導者が徹底して受け身を取らせることから指導するべきだと思います。また、投げられる高さを段階的に練習させていけば、安全に、かつ徐々にレベルを上げながら、楽しい柔道を指導することができるようになっていくと思います。今回の南京や青島では、そういったことを含めて指導しました。

 南京と青島両方を含め、今回の研修で一番感じたことは生徒たちが本当に柔道を好きだということ、柔道を心の底から楽しんでいるなあということです。また、今回の中国での研修や、私がいままで耳にし、実際に目前にした海外の柔道と、発祥国である日本の柔道には違いがあるということにも気づきました。それは、海外の柔道の楽しみ方、導入のしかたに違いがあるということです。柔道の発祥国の日本は、結果を出さなければならないという重圧もあってか、試合での結果や、勝負に専念した競技性を強く打ち出しています。

 

 一方、中国の南京柔道館では、柔道の競技性よりも、柔道を行う子どもたちへの安全性や教育性を重視しています。それが功を奏して口コミが広まり、今では約1000人もの人たちが集まる柔道場となりました。常東先生に聞くと、指導者の前以外での乱取りの禁止はもちろん、ここの指導者たちには、道場の子ども達によくない匂いを嗅がせないように飲酒、喫煙を禁止しているそうです。それくらい徹底して道場を運営していることは日本でもなかなかなく、柔道を通して子どもたちをよりよく育てていこうとする指導者の方々の姿勢に私は感激しました。
    
 
青島の柔道館でも柔道教室を通じて、子どもたちが楽しめる柔道練習法の紹介をしました。主にウォーミングアップやトレーニング法になりましたが、現在よく使われている典型的なものとは全く違うトレーニング法を光本先生が紹介していて、とても興味深かったです。また、そのトレーニングを実践する子どもたちも楽しくやっているようでした。

 
    
 今回の指導者研修を通して、中国という異国の文化を学びながら、日本の文化スポーツである柔道を教える、という経験ができ、とても勉強になりました。また、柔道が世界中の人たちに愛されているおかげで、その柔道を通して異文化の人たちとわかりあい、交流することができたのだと思うと、とても嬉しい気持ちになります。

【指導を行う佐々木浩太郎】

これからも、機会があればまたこういった企画に参加させていただきたいと思いました。